猿子橋さるこばし)” の例文
一席申し上げます、是は寛政十一年に、深川元町ふかがわもとまち猿子橋さるこばしぎわで、巡礼があたを討ちましたお話で、年十八になります繊弱かよわい巡礼の娘が、立派な侍を打留うちとめまする。
敵討札所の霊験 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
華表の前の小道を迂回して大川の岸に沿い、乗合汽船発着処のあるあたりから、また道の行くがままに歩いて行くと、六間堀ろっけんぼりにかかった猿子橋さるこばしという木造の汚い橋に出る。
深川の散歩 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
「二三日前に、猿子橋さるこばしの下で鰻掻にかかったが、てめえ、何か見覚でもあるのか」
南北の東海道四谷怪談 (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)
高橋たかばしを渡って深川元町へ出て、猿子橋さるこばしの傍に濱田という料理屋があります。
塩原多助一代記 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)