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物凄
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ものすさ
ふりがな文庫
“
物凄
(
ものすさ
)” の例文
赤い振袖を着た
稀代
(
きたい
)
の美男が、復讐の快感にひたって、キラキラと眼を輝かす様は、言いようもなく
物凄
(
ものすさ
)
まじい
観物
(
みもの
)
です。
銭形平次捕物控:002 振袖源太
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
どこかを行く渓流は、とどろの
谺
(
こだま
)
を呼んで
物凄
(
ものすさ
)
まじい。老木のつた
葛
(
かずら
)
は千条の
黒蛇
(
こくだ
)
に見える。人の足音に驚いて
跳
(
と
)
ぶ
氈鹿
(
かもしか
)
。
新・水滸伝
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
公園の一方にあらはれ候時こそ怪獣は
物凄
(
ものすさ
)
まじきその
本色
(
ほんしょく
)
を
顯
(
あらわ
)
し、雄大なる趣を備へてわれわれの眼には映じたれ。
凱旋祭
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
其處には主人の金右衞門が細引で首を絞められて、
物凄
(
ものすさ
)
まじい形相で死んで居り、少し離れて手代の喜三郎、これは
滅茶々々
(
めちや/\
)
に切られて死んで居るのです。
銭形平次捕物控:302 三軒長屋
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
お吉は餘りの
物凄
(
ものすさ
)
まじい光景を思ひ出したものか、
固唾
(
かたづ
)
を呑んで絶句してしまひました。
銭形平次捕物控:180 罠
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
▼ もっと見る
わけても管楽器の使用の複雑強化に特色があり、時に九台のハープを
並
(
なら
)
べて、聴衆の全神経を把握し、情熱の大洪水を浴せた「力の芸術」の
物凄
(
ものすさ
)
まじさは後にも前にも比類のないものである。
楽聖物語
(新字新仮名)
/
野村胡堂
、
野村あらえびす
(著)
見ると、
頸筋
(
くびすじ
)
から噴き出した恐ろしい血潮が、お市の半身と、その辺の雪を
物凄
(
ものすさ
)
まじく染めておりますが、見渡したところ、縁の下にも、庭の中にも、お化けはおろか、人間の
片
(
かけ
)
らも見えません。
銭形平次捕物控:021 雪の精
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
物
常用漢字
小3
部首:⽜
8画
凄
常用漢字
中学
部首:⼎
10画
“物凄”で始まる語句
物凄じい