トップ
>
爽々
>
すがすが
ふりがな文庫
“
爽々
(
すがすが
)” の例文
こやつが担がれて惨憺たる悲鳴をあげる態を想像すると、そこに居並ぶ誰を空想した時よりも好い気味な、腹の底からの
爽々
(
すがすが
)
しさに
煽
(
あお
)
られた。
鬼涙村
(新字新仮名)
/
牧野信一
(著)
それは全く、何とも云えない
爽々
(
すがすが
)
しい気分であって、二人は夢のように悦び合った。これならば、門をくぐる患者も殖えることであろうと思われた。
雷
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
闘うこころの正しさ、
爽々
(
すがすが
)
しさを、毅然として支える清浄さを、悦楽と云うならば、娯楽の根底にはかかるものが横たわらなければ、ほんとうの永遠の娯楽にはならない。
脱出と回帰
(新字新仮名)
/
中井正一
(著)
眼の覚めるような
爽々
(
すがすが
)
しい緑の
野良
(
のら
)
を、きのうの雨で黒くなって横ぎっている道を鞭で指しながら、セリファンは自分の傍に坐っている女の子に向ってぶっきら棒に訊ねた。
死せる魂:01 または チチコフの遍歴 第一部 第一分冊
(新字新仮名)
/
ニコライ・ゴーゴリ
(著)
せめてもの
爽々
(
すがすが
)
しさは、見るかぎりのところ、心ゆくまで清掃の届いていることであった。
新編忠臣蔵
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
▼ もっと見る
されば、自然と私の心も
爽々
(
すがすが
)
しく、腕もまた、鳴るように思われたが、仏師の仕事は前申す通り全く疲弊していることとて、木彫りの仕事は一向にない。注文がさらにありません。
幕末維新懐古談:38 象牙彫り全盛時代のはなし
(新字新仮名)
/
高村光雲
(著)
少女はあなたの『
容赦
(
みゆるし
)
』の
爽々
(
すがすが
)
しさにむしやぶりついたのでございますが
ランボオ詩集
(新字旧仮名)
/
ジャン・ニコラ・アルチュール・ランボー
(著)
これだけの
緒口
(
いとぐち
)
を考えつくと僕は、急に愉快になって寝台から飛び降りた。僕の頭は梅雨期を過ぎて初夏の
陽
(
ひ
)
が輝いたかのように
爽々
(
すがすが
)
しくなった。
吊籠と月光と
(新字新仮名)
/
牧野信一
(著)
モスクワまでも見えるような高い高い
望楼
(
ぼうろう
)
のついた
宏壮
(
こうそう
)
な邸宅を構え、そこで毎晩、
爽々
(
すがすが
)
しい外気を浴びながらお茶を飲んだり、何か愉快な問題について論じあう、それからまた
死せる魂:01 または チチコフの遍歴 第一部 第一分冊
(新字新仮名)
/
ニコライ・ゴーゴリ
(著)
猿殿は、さもさも、
爽々
(
すがすが
)
したように、奥へ急いで通られた。
茶漬三略
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
夢想家・私は私の足に、
爽々
(
すがすが
)
しさのつたふを覚え
ランボオ詩集
(新字旧仮名)
/
ジャン・ニコラ・アルチュール・ランボー
(著)
チチコフはおそろしく潔癖で、時には気難かしいくらいの男であったから、朝などその臭いがプーンと
爽々
(
すがすが
)
しい鼻を見舞うと、たちまち眉をしかめて、首を横に振り振り、こう言ったものである。
死せる魂:01 または チチコフの遍歴 第一部 第一分冊
(新字新仮名)
/
ニコライ・ゴーゴリ
(著)
爽
常用漢字
中学
部首:⽘
11画
々
3画
“爽々”で始まる語句
爽々颯々