“爪掛”の読み方と例文
読み方割合
つまかけ100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
がまで編んだ箕帽子みぼうしを冠り、色目鏡を掛け、蒲脚絆がまはばきを着け、爪掛つまかけを掛け、それに毛布ケットだの、ショウルだので身を包んだ雪装束の人達が私の側を通った。
千曲川のスケッチ (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
『みの帽子』を冠り、がま脛穿はゞきを着け、爪掛つまかけを掛けた多くの労働者、または毛布を頭から冠つて深く身を包んで居る旅人の群——其様そんな手合が眼前めのまへを往つたり来たりする。
破戒 (新字旧仮名) / 島崎藤村(著)
道路に雪のある間は足も暖かであったが、そのうちに黄ばんだ泥をこねて行くような道に成って、冷く、足の指もしびれた。親切な飯山の宿で、爪掛つまかけを貰って、それを私は草鞋わらじの先に掛けて穿はいて来た。
千曲川のスケッチ (新字新仮名) / 島崎藤村(著)