焼痕やけこげ)” の例文
旧字:燒痕
おれは火の玉の兄きがところへ遊びに行たとお吉帰らば云うておけ、と草履ぞうりつっかけ出合いがしら、胡麻竹ごまだけつえとぼとぼと焼痕やけこげのある提灯ちょうちん片手
五重塔 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
我は火の玉のあにきがところへ遊びに行たとお吉帰らば云ふて置け、と草履つつかけ出合ひがしら、胡麻竹の杖とぼ/\と焼痕やけこげのある提灯片手、老の歩みの見る目笑止にへの字なりして此方へ来る婆。
五重塔 (新字旧仮名) / 幸田露伴(著)