無色むしょく)” の例文
人間だって血液けつえきの赤い色と毛髪もうはつの色などをとりのぞけば、からだじゅうが無色むしょく透明とうめいになってしまうんだ。ガラスとたいしてちがわないよ
その返事へんじだと、五がつよる着色ちゃくしょくにしろ無色むしょくにしろ、西部劇せいぶげき上映じょうえいしていたかんひとつもない。
金魚は死んでいた (新字新仮名) / 大下宇陀児(著)
この故に無声むせいの詩人には一句なく、無色むしょくの画家には尺縑せっけんなきも、かく人世じんせいを観じ得るの点において、かく煩悩ぼんのう解脱げだつするの点において、かく清浄界しょうじょうかい出入しゅつにゅうし得るの点において
草枕 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
ぼくは無色むしょくにすることができるということを見つけたんだよ。無色むしょくにすることができれば、人間を透明とうめいにすることができる、というわけだ。