焚焼ふんせう)” の例文
一刀一拝の心もちが入るのは、ほとけを刻む時ばかりでないと云ふ気がした。名人の仕事に思ひ比べれば、我々の書き残した物なぞは、ことごとく焚焼ふんせうしても惜しくはないと云ふ気がした。
雑筆 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
前の恨をらすは此時と、郡中を攻掠こうりやく焚焼ふんせうして、随分ひどい損害を与へた。
平将門 (新字旧仮名) / 幸田露伴(著)