“焙炉”のいろいろな読み方と例文
旧字:焙爐
読み方割合
ほいろ75.0%
ほうろ25.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
「なんや?」と思うとそれは母が焙炉ほいろの茶をかえしている音でした。茶商売では、茶を飲み分けることができないとあきまへん。
わが母を語る (新字新仮名) / 上村松園(著)
「僕には夫程信用される資格がなささうだ」と笑しながら答へたが、あたまなか焙炉ほいろの如く火照ほてつてゐた。然し三千代は気にもからなかつたと見えて、何故なぜともき返さなかつた。たゞ簡単に
それから (新字旧仮名) / 夏目漱石(著)
黄檗おうばくを出れば日本の茶摘みかな」茶摘みの盛季さかりはとく過ぎたれど、風は時々焙炉ほうろの香を送りて、ここそこに二番茶を摘む女の影も見ゆなり。茶の間々あいあいは麦黄いろくれて、さくさくとかまの音聞こゆ。
小説 不如帰  (新字新仮名) / 徳冨蘆花(著)