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火炎
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ほのお
ふりがな文庫
“
火炎
(
ほのお
)” の例文
枕許の畳を盗むように通る鼠の足音まで恐しくなって、首を持上げて見る度に、赤々と炉に燃上る楢の
火炎
(
ほのお
)
は煤けた壁に映っておりました。
藁草履
(新字新仮名)
/
島崎藤村
(著)
グッと反対心敵対心の
火炎
(
ほのお
)
を挙げるものである。ここまでは好くない顔はしていても、別に逆らうでもなく、聞流しに聞いていた定基も、ここに至って爆発した。
連環記
(新字新仮名)
/
幸田露伴
(著)
弱いものいうたら、しみしんしゃくもさしゃらず……毛を
毮
(
むし
)
る、腹を抜く、背を
刮
(
ひら
)
く……
串刺
(
くしざし
)
じゃ、ししびしおじゃ。油で煮る、
火炎
(
ほのお
)
で焼く、
活
(
い
)
きながら
鱠
(
なます
)
にも刻むげなの、やあ、殿。
吉原新話
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
もとより
壊空
(
えくう
)
の理を
諦
(
たい
)
して意欲の
火炎
(
ほのお
)
を胸に揚げらるることもなく、
涅槃
(
ねはん
)
の真を
会
(
え
)
して
執着
(
しゅうじゃく
)
の
彩色
(
いろ
)
に心を染まさるることもなければ、堂塔を
興
(
おこ
)
し
伽藍
(
がらん
)
を立てんと望まれしにもあらざれど
五重塔
(新字新仮名)
/
幸田露伴
(著)
“火炎”の意味
《名詞》
火 炎(かえん、歴史的仮名遣い:くゎえん、「火焰」の「同音の漢字による書きかえ」)
ほのお。
(出典:Wiktionary)
火
常用漢字
小1
部首:⽕
4画
炎
常用漢字
中学
部首:⽕
8画
“火炎”で始まる語句
火炎不動