滝夜叉姫たきやしゃひめ)” の例文
旧字:瀧夜叉姫
「……姫松ひめまつどのはエ」と、大宅太郎光国おおやのたろうみつくにの恋女房が、滝夜叉姫たきやしゃひめ山寨さんさいに捕えられて、小賊しょうぞくどもの手に松葉燻まつばいぶしとなるところ——樹の枝へ釣上げられ、後手うしろでひじそらに、反返そりかえる髪をさかさに落して
国貞えがく (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
江戸時代の読物作家は、これに滝夜叉姫たきやしゃひめという名を与えて、伝奇小説の主人公に仕立てたりしている。寺宝目録の中に、“滝夜叉姫のくし”なんてものが見えたが、これは、ちといけない。
随筆 新平家 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
なかにも忘れられないのは古い錦絵にしきえで、誰の筆か滝夜叉姫たきやしゃひめの一枚絵。
山の手の子 (新字新仮名) / 水上滝太郎(著)
おどり屋台の滝夜叉姫たきやしゃひめ
丹下左膳:01 乾雲坤竜の巻 (新字新仮名) / 林不忘(著)