“湯掻”の読み方と例文
読み方割合
ゆが100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
「相變らずお前は氣樂だなア、——地藏樣が毎朝暖められて居たんだ。焚火でなきア、湯掻ゆがいたに極つて居るぢやないか」
「いま帰ったよ。……さぞ心細かったであろう。嬰児ややはあれきり眼をさまさなかったか。……待て待て、さっそく、葛粉くずこ湯掻ゆがいてやるからの」
私本太平記:03 みなかみ帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「なにしろ、家内の母乳ちちが出ませんので、乳児ちのみには、くず、米の粉などを湯掻ゆがいては、飲ませておりますが、今夕、この辺りの散所街さんじょまちは、どこもかしこも、えらい騒ぎでございましてな」
私本太平記:03 みなかみ帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)