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湛然
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たんぜん
ふりがな文庫
“
湛然
(
たんぜん
)” の例文
世上幾多の尊厳と威儀とはこの
湛然
(
たんぜん
)
たる可能力の裏面に伏在している。動けばあらわれる。あらわるれば一か二か三か必ず始末がつく。
草枕
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
すべて意識の統一は変化の上に超越して
湛然
(
たんぜん
)
不動でなければならぬ、而も変化はこれより起ってくるのである、即ち動いて動かざるものである。
善の研究
(新字新仮名)
/
西田幾多郎
(著)
寂心は
出塵
(
しゅつじん
)
してから僅に二三年だが、今は既に泥水全く分れて、
湛然
(
たんぜん
)
清照、もとより浮世の膠も無ければ、仏の
金箔
(
きんぱく
)
臭い飾り気も無くなっていて、ただ平等慈悲の
三昧
(
ざんまい
)
に住していたのである。
連環記
(新字新仮名)
/
幸田露伴
(著)
湛然
(
たんぜん
)
として音なき秋の水に臨むが如く、
瑩朗
(
えいろう
)
たる
面
(
おもて
)
を過ぐる
森羅
(
しんら
)
の影の、
繽紛
(
ひんぷん
)
として去るあとは、太古の色なき
境
(
さかい
)
をまのあたりに現わす。
薤露行
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
頭
(
かしら
)
を
纏
(
まと
)
う、糸に貫いた真珠の飾りが、
湛然
(
たんぜん
)
たる水の底に明星程の光を放つ。黒き眼の黒き髪の女である。クララとは似ても似つかぬ。女はやがて歌い出す。
幻影の盾
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
“湛然”の解説
湛然(たんねん)は、中国唐代の天台宗僧侶。荊渓湛然(けいけい たんねん)と呼ばれ、また、妙楽大師と称された。天台宗の第6祖。
(出典:Wikipedia)
湛
漢検準1級
部首:⽔
12画
然
常用漢字
小4
部首:⽕
12画
“湛”で始まる語句
湛
湛増
湛慶
湛空
湛念
湛々
湛井
湛寂
湛積
湛流