渡舟わたしぶね)” の例文
第二図は頭巾ずきんかぶりしかみしもさむらい、町人、棟梁とうりょう、子供つれし女房、振袖ふりそでの娘、ものになふ下男など渡舟わたしぶね乗合のりあいたるを、船頭二人ふたり大きなる煙草入たばこいれをぶらさげへさきともに立ちさおさしゐる佃の渡しなり。
江戸芸術論 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
河原を駈け出して、城太郎は、渡舟わたしぶねの中へ飛び乗っていた。
宮本武蔵:03 水の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「そして渡舟わたしぶねまでご一緒にまいりましょう。」
津の国人 (新字新仮名) / 室生犀星(著)