清淨せいじやう)” の例文
新字:清浄
近づいて見ると、ドア細目ほそめに開いてゐる。多分、め切つた病室に、清淨せいじやうな空氣を通はせる爲めであらう。
修道院の莊嚴さうごんな、神祕しんぴ清淨せいじやう雰圍氣ふんゐきが私のすべてを薫染くんせんつくしてゐたのであつた。
処女作の思い出 (旧字旧仮名) / 南部修太郎(著)
お房の其の美しい肌が處女の清淨せいじやうたもツてゐるか何うかといふこと、よしまた其の肌が清淨を保ツてゐるにしても、其の心は何者かにけがされてゐはせぬかといふことが氣にかゝつて來たのであつた。
平民の娘 (旧字旧仮名) / 三島霜川(著)