混入こみい)” の例文
けい 私も夕方までには帰れるつもりでいたのだけれど話が混入こみいってくればそう予定通りにはゆかないものだから。
女の一生 (新字新仮名) / 森本薫(著)
わたしも此家ここの先生へ用があって来たけれど、お前に会ってみれば御用済みだよ、さあ一緒に帰りましょう、いろいろその後は混入こみいった事情もあるんだから、さあ帰りましょう
寺にいたこともあるという——何しろ経歴の混入こみいっている人物で、そのしたたものということは、彼が美濃一国に蟠踞ばんきょしてから、まだ、一尺の地も、外敵に譲らないのを見てもわかる。
新書太閤記:01 第一分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
こんなふうに後光の射すほど、老女の隠れた勢力を信用しているものもあれば、また一説には、ナニあれはそんな混入こみいった威権を笠にきている女ではない、単に一種の女丈夫であるに過ぎない。