泉岳寺せんがくじ)” の例文
丁度、去年の極月ごくげつ十五日に、亡君のあだを復して、泉岳寺せんがくじへ引上げた時、彼みずから「あらたのし思いははるる身はすつる、うきよの月にかかる雲なし」
或日の大石内蔵助 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
赤穂の、殿様、洒落しゃれをとばした。ドッ! と湧くわらい。これだけのユーモアでも、元禄の赤穂の殿様にあったら、泉岳寺せんがくじは名所ならず、浪花節は種に困ったろう。
丹下左膳:02 こけ猿の巻 (新字新仮名) / 林不忘(著)
高輪たかなわ泉岳寺せんがくじが今の倍数ほどの借家を建て、同時に門前のお土産みやげ屋が一軒もなくなったとて、府や市が石の榜示を立てなければ、四十七士の墓所の不明になる危険はないはずだ。
雪国の春 (新字新仮名) / 柳田国男(著)
隊伍を正して、一同は、泉岳寺せんがくじへの道を歩み始めた。
新編忠臣蔵 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
即時、泉岳寺せんがくじへ埋葬のこと。
新編忠臣蔵 (新字新仮名) / 吉川英治(著)