河幅かわはば)” の例文
従って、この琵琶湖というものは、もはや独立した湖水としての存在価値を失って、単に、北海から内海へかけての運河の一つの河幅かわはばとして残されるに過ぎない
大菩薩峠:38 農奴の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
流れの淀むところは陰暗く、岩をめぐれば光景瞬間に変じ、河幅かわはば急に広まりぬ。底は一面の白砂はくさに水紋落ちてあやをなし、両岸は緑野低く春草しゅんそう煙り、森林遠くこれを囲みたり。
わかれ (新字新仮名) / 国木田独歩(著)