“河内平”の読み方と例文
読み方割合
かわちだいら100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
そこは峠の道を横に入った崖の中腹で、甲賀の山、河内平かわちだいら、晴れた日には紀淡きたんの海も望まれよう、風に鳴る静かな古松こしょうはんの木にかこまれている。
鳴門秘帖:01 上方の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
また道には大穴をほって、さりげなく見せておき、そんな陥し穴を、いたるところにこしらえておくなど、とにかく、河内平かわちだいらの散所民がこぞッてやったことである。
私本太平記:08 新田帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
金剛の長い山裾は石川から河内平かわちだいらへかけてまで、模糊もこと、すべて天地いちめんが春の陽炎かげろうと化している。
私本太平記:11 筑紫帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)