“沙利”の読み方と例文
読み方割合
じゃり100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
微曇うすぐもりのした空に月があって虫のが一めんにきこえていた。街路とおりには沙利じゃりを敷いてあった。菊江はその街路とおりを右の方へ往った。
女の怪異 (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)
沙利じゃりを敷いた路は思うように歩けなかった。左側の街路とおりに沿うた方を低い土手にして庭前にわさき芝生しばふにしてある洋館の横手の方で犬の声がした。
女の怪異 (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)
もう夕陽にいろどられた沖のほうから、いさましい櫓声ろせいがして、吾れさきにと帰って来た漁船からは、魚を眼まぐろしくあげて、それを魚市場の沙利じゃりの上へ一面に並べた。
妖影 (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)