“水盥”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
みずだらい66.7%
みずたらい33.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
運悪くへっついの近所に、晩飯の蛤汁にする蛤が水盥みずだらいにでも入れておいてあった。……飯たきが夕飯の仕度にかかって、ふと見ると蛤がひとつ水盥からはね出している。
顎十郎捕物帳:05 ねずみ (新字新仮名) / 久生十蘭(著)
夫人は、侍女こしもとの手も借らずに、うがいや、塗りの水盥みずだらいをそろえる。
新編忠臣蔵 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
……源六は庖丁を研いでいた。不自由なからだでどうしたものか、研ぎ台も水盥みずたらいもちゃんとそろえてあった。がまで編んだ敷物にきちんと坐って、きわめてたどたどしい手つきで庖丁を研いでいる。
柳橋物語 (新字新仮名) / 山本周五郎(著)