気配きづか)” の例文
旧字:氣配
「旦那、御心配なせえますな。𤢖なんて云うものは、意気地のねえ奴ですから、もうかかって来る気配きづかいありませんよ。はははは。」
飛騨の怪談 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
その際にもまず気配きづかわれたのは、亡き先生一家の消息であったが、根津の辺はすべて無事ということを知り、さらに奥さんもお嬢さん夫婦もみな無事という便りを得て
深見夫人の死 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
幾らお前が強情を張った所で、一旦ここへ連れて来た以上は、もう帰す気配きづかいはないから、其意そのつもり悠々ゆっくりしておいで。夜も寒くないように、毛皮も沢山用意してあるから……。
飛騨の怪談 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)