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気嚢
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きのう
ふりがな文庫
“
気嚢
(
きのう
)” の例文
中錘が見えようとする迄手繰り上げた時、鯛は腹中にある
気嚢
(
きのう
)
の膨脹に泛されて、突然三、四間先の水上へぽっかりと紅い美しい姿を現した。
葵原夫人の鯛釣
(新字新仮名)
/
佐藤垢石
(著)
一方、賊の風船は、第一のお台場を越したあたりで、遂に全く浮力を失い、ダブダブにしわのよった
気嚢
(
きのう
)
を、巨大な
章魚
(
たこ
)
の死骸の様に、水面に浮べた。
吸血鬼
(新字新仮名)
/
江戸川乱歩
(著)
「
気嚢
(
きのう
)
に穴が
明
(
あ
)
いていたのです。もっともその穴は、一月程前に一度修繕した事のある穴ですが——」
デパートの絞刑吏
(新字新仮名)
/
大阪圭吉
(著)
飛行船の
気嚢
(
きのう
)
の数倍もある怪物は、その顔全体が横に真二つに裂けた程の偉大な口をパクパクさせながら、飛竜そのままに、背中にうず高くもり上った数ヶの突起物をユラユラ動かし
パノラマ島綺譚
(新字新仮名)
/
江戸川乱歩
(著)
広告風船の不完全な
気嚢
(
きのう
)
のことだから、その内にガスが漏れて、徐々に下降を始め、遂に地上に落下するにきまっている。ただそれが落下した時、賊を逃がさぬ手配さえして置けばよいのだ。
吸血鬼
(新字新仮名)
/
江戸川乱歩
(著)
“気嚢”の意味
《名詞》
気 嚢(きのう)
鳥類に見られる呼吸器官で、肺や気管に繋がる袋状のもの。呼吸の働きの補助をする。恐竜にもあったと推定されている。
昆虫に見られる呼吸器官。気管に由来し、嚢状である。気管嚢とも。
(出典:Wiktionary)
“気嚢”の解説
気嚢(きのう、en: Air sacs)は、鳥類が備えている呼吸器官。空気を吸う経路と吐く経路を分け、新鮮な酸素を貯蔵する役割を担う。鳥類の祖たる恐竜にもほぼ同様の器官が存在したことが研究によって示唆されている。
(出典:Wikipedia)
気
常用漢字
小1
部首:⽓
6画
嚢
漢検準1級
部首:⼝
18画
“気”で始まる語句
気
気色
気遣
気勢
気持
気質
気障
気配
気味
気高