“気嚢”の読み方と例文
読み方割合
きのう100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
中錘が見えようとする迄手繰り上げた時、鯛は腹中にある気嚢きのうの膨脹に泛されて、突然三、四間先の水上へぽっかりと紅い美しい姿を現した。
葵原夫人の鯛釣 (新字新仮名) / 佐藤垢石(著)
一方、賊の風船は、第一のお台場を越したあたりで、遂に全く浮力を失い、ダブダブにしわのよった気嚢きのうを、巨大な章魚たこの死骸の様に、水面に浮べた。
吸血鬼 (新字新仮名) / 江戸川乱歩(著)
気嚢きのうに穴がいていたのです。もっともその穴は、一月程前に一度修繕した事のある穴ですが——」
デパートの絞刑吏 (新字新仮名) / 大阪圭吉(著)