気合けあい)” の例文
旧字:氣合
一丈のいわおを、影の先から、水際の継目つぎめまで眺めて、継目から次第に水の上に出る。潤沢じゅんたく気合けあいから、皴皺しゅんしゅの模様を逐一ちくいち吟味ぎんみしてだんだんと登って行く。
草枕 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
障子のうちは、静かに人の気合けあいもせぬ。女はおとのう景色もない。ただ腰をかけて、蜜柑畠を見下みおろして平気でいる。余は不思議に思った。元来何の用があるのかしら。
草枕 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
らいが落ちたような気合けあいである。
野分 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)