毛付けづ)” の例文
街道には、毛付けづけ(木曾福島に立つ馬市)から帰って来る百姓、木曾駒きそごまをひき連れた博労ばくろうなぞがかさ合羽かっぱで、本陣の門前を通り過ぎつつある。
夜明け前:02 第一部下 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
思いのほかの大荒れで、奥筋おくすじの道や橋は損じ、福島の毛付けづけ(馬市)も日延べになったとの通知があるくらいだ。
夜明け前:01 第一部上 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
月の末には毎年福島の方に立つ毛付けづけ(馬市)も近づき、各村の駒改こまあらためということも新たに開始された。
夜明け前:01 第一部上 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
博打ばくちはもってのほかだという。しかし毎年の毛付けづけ(馬市)を賭博場とばくじょうに公開して、土地の繁華を計っているのも福島の役人であった。そでの下はもってのほかだという。
夜明け前:01 第一部上 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)