毘陵びりょう)” の例文
しかるに毘陵びりょう趙再思ちょうさいしという者が、偶然泰興を過ぎたので、知合しりあいであったから季因是の家をおとずれた。
骨董 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
支那の万暦まんれき年中、毘陵びりょう猿曳さるひき乞児こじきがあって、日々一ぴきさるれて、街坊まちに往き、それに技をさして銭を貰っていたが、数年の後にその金が集まって五六両になった。
義猴記 (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)
心慧思霊しんけいしれいの非常の英物で、美術骨董にかけては先ず天才的の眼も手も有していた人であったが、或時金閶きんしょうから舟に乗り、江右こうゆうに往く、道に毘陵びりょうを経て、唐太常に拝謁を請い
骨董 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
それから毘陵びりょう唐太常凝菴とうたいじょうぎょうあんが非常に懇望して、とうとう凝菴の手に入ったが、この凝菴という人は、地位もあり富力もある上に、博雅はくがで、鑒識かんしきにもけ、勿論学問もあった人だったから
骨董 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)