横杵よこぎね)” の例文
それが可能になったのは横杵よこぎねの発明または輸入で、男子がこれを取扱うようになった結果である。横杵の使用は多分支那シナから入ってきた技術であろう。
木綿以前の事 (新字新仮名) / 柳田国男(著)
男性が使う撞木型の大きな横杵よこぎねではなく、棒状の両端が太く、中央部を握ってつき下す竪杵たてぎねを使用して、軽くコンコロ、コンコロと長い時間を掛けて、麦をついたものである。
故郷七十年 (新字新仮名) / 柳田国男(著)
それから今一つはもちのうまさ、及びその形と色艶いろつやのよいことで、これもまた横杵よこぎね大臼おおうすが使用せられる時になって、始めて今までの水に浸した米の粉のしとぎに、代ることが出来たものである。
年中行事覚書 (新字新仮名) / 柳田国男(著)
この変遷の眼目は、横杵よこぎねの発明にあったことは明らかだと思う。
木綿以前の事 (新字新仮名) / 柳田国男(著)