権頭ごんのかみ)” の例文
旧字:權頭
なるほどそこへ権頭ごんのかみもく中将ちゅうじょうの三人が入って来た。参蔵殿はじめ役人どもの狼狽ろうばいはみるも気の毒であったが、使節は厳粛に威儀を正して云った。
招く方は、三井組、小野組、渋沢、三野村みのむらなどの第一国立銀行の創立者で、招待されるお客側は、大蔵きょうその他の参議、大丞だいじょう大輔たゆう権頭ごんのかみ、いわゆる朝野の貴顕紳商きけんしんしょうである。
松のや露八 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
肥えた猪首いくびのが「権頭ごんのかみ」熊のようにひげだらけで、しかし声のばかげて優しい男が「もく」という。
さっき権頭ごんのかみの話によれば、彼らは出来分限の両親玉だという、一は両替商、一は倉庫業、佐貝へ来て幾ほどもなく、土蔵の三棟も建てる資産家になったという、なるほど二人とも