“模索(もさく)” の例文
まるで、えたいの知れなかった暗中模索(もさく)に、だんだん目鼻がついてきたような気がする。それは伊兵衛に、巨富の夢をみさせます。
江戸三国志 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
彼は、或る時は図書館に立(た)て籠(こも)って、沢山の書籍の中をあさり、また或る時はそれとなく医学者の講演会や、座談の席上に聞き耳をたてて、その方法を模索(もさく)したのだった。
振動魔 (新字新仮名) / 海野十三(著)
それほどに当時なお人が人を見出すに模索(もさく)の域を出ていなかった証拠には、翌天正十一年春となって、いよいよ柴田羽柴の衝突不可避と定まり
新書太閤記:09 第九分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
今もなお血みどろな模索(もさく)を続けている範宴にとっては、そういう市塵(しじん)や人混みの中に、自分の探し求めているものがあろうなどとは絶対に思えなかったのである。
親鸞 (新字新仮名) / 吉川英治(著)