“東風子”の読み方と例文
読み方割合
とうふうし100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
「きょうはその東風子とうふうしの失策物語を御報道に及ぼうと思って忙しいところをわざわざ来たんだよ」「またそんな仰山ぎょうさんな事を云う、君は全体不埒ふらちな男だ」
吾輩は猫である (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
「この前の日曜に東風子とうふうし高輪泉岳寺たかなわせんがくじに行ったんだそうだ。この寒いのによせばいいのに——第一今時いまどき泉岳寺などへ参るのはさも東京を知らない、田舎者いなかもののようじゃないか」
吾輩は猫である (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
藪睨やぶにらみかられられたと自認している人間もある世の中だからこのくらいの誤謬ごびゅうは決して驚くに足らんと撫でらるるがままにすましていた。「ええ」と答えて東風子とうふうしは主人の顔色をうかがう。
吾輩は猫である (新字新仮名) / 夏目漱石(著)