東福寺とうふくじ)” の例文
丁度六日目に美濃の南泉寺なんせんじ末寺まつじで、谷中の随応山ずいおうざん南泉寺の徒弟で、名を宗達そうたつと申し、十六才の時に京都の東福寺とうふくじへまいり、修業をして段々行脚あんぎゃをして、美濃路あたりへ廻って帰って来たので
菊模様皿山奇談 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
長頭丸が時〻おしえを請うた頃は、公は京の東福寺とうふくじの門前の乾亭院かんていいんという藪の中の朽ちかけた坊に物寂ものさびた朝夕を送っていて、毎朝〻輪袈裟わげさを掛け、印を結び、行法怠らず、朝廷長久、天下太平
魔法修行者 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
馬「どうせけえり馬でごぜえやす、今ね新高野までお客ウ二人案内してね、また是からむこうくのでごぜえやすが、手間がとれるから、鰭ヶ崎の東福寺とうふくじどまりと云うのだが、幾らでもいゝから廉く遣るべえじゃアねえか」
真景累ヶ淵 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)