最近まぢか)” の例文
その愈々いよいよ婚礼の晩という日の午後三時頃でもあろうか。村の小川、海に流れ出る最近まぢかの川柳しげれる小陰に釣をたるる二人の人がある。
富岡先生 (新字新仮名) / 国木田独歩(著)
遠方をちかたは雨雲に閉されて能くも見え分かず、最近まぢかに立つて居るかしはの高さ三丈ばかりなるが、其太い葉を雨に打たれ風に揺られて、けうときを立てゝ居る。道を通る者は一人もない。
空知川の岸辺 (新字旧仮名) / 国木田独歩(著)