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曲直
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きょくちょく
ふりがな文庫
“
曲直
(
きょくちょく
)” の例文
この好き嫌いをもって物を判断する標準にすると、とかく
曲直
(
きょくちょく
)
の
分別
(
ふんべつ
)
ができなくなり、つまらぬことに争い、大きなことにも争いを起こす。
自警録
(新字新仮名)
/
新渡戸稲造
(著)
いかに人の見ていぬ場所でも、猫と座席争いをしたとあってはいささか人間の威厳に関する。真面目に猫を相手にして
曲直
(
きょくちょく
)
を争うのはいかにも
大人気
(
おとなげ
)
ない。滑稽である。
吾輩は猫である
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
怪刀の柄ざわりが、ぐんぐん胸をつきあげてきて、理非
曲直
(
きょくちょく
)
は第二に、いまは生き血の香さえかげばいい丹下左膳、右頬の
剣創
(
けんそう
)
をひきゆがめて白い唇が
蛇鱗
(
だりん
)
のようにわななく……。
丹下左膳:01 乾雲坤竜の巻
(新字新仮名)
/
林不忘
(著)
子供が
事柄
(
ことがら
)
について判断を下すを見るに、事の
曲直
(
きょくちょく
)
、物の善悪をそのままに見ることはほとんどなく、たいがい頭から好き
嫌
(
きら
)
いという立場から判断する。
自警録
(新字新仮名)
/
新渡戸稲造
(著)
線の
曲直
(
きょくちょく
)
がこの気合の幾分を表現して、全体の配置がこの
風韻
(
ふういん
)
のどれほどかを伝えるならば、形にあらわれたものは、牛であれ馬であれ、ないしは牛でも馬でも、何でもないものであれ、
厭
(
いと
)
わない。
草枕
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
▼ もっと見る
しかして男子として
褒
(
ほ
)
むべきはこの種の
勇
(
ゆう
)
を有したからで、国がやや進歩し、法律をもって善悪
曲直
(
きょくちょく
)
を
判別
(
はんべつ
)
する時代にいたっても、依然としてなお
匹夫
(
ひっぷ
)
の
勇
(
ゆう
)
が
尊
(
とうと
)
ばれ
自警録
(新字新仮名)
/
新渡戸稲造
(著)
曲
常用漢字
小3
部首:⽈
6画
直
常用漢字
小2
部首:⽬
8画
“曲直”で始まる語句
曲直瀬道三
曲直瀬