トップ
>
曲尺
>
かねじゃく
ふりがな文庫
“
曲尺
(
かねじゃく
)” の例文
曲尺
(
かねじゃく
)
に隅を取って、また五つばかり
銅
(
あかがね
)
の角鍋が並んで、中に液体だけは
湛
(
たた
)
えたのに、
青桐
(
あおぎり
)
の葉が枯れつつ映っていた。
古狢
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
尺にも
鯨尺
(
くじらじゃく
)
と
曲尺
(
かねじゃく
)
とがありますし、同じ一尺といっても二寸ほどの差があるのです。こんな事こそ早く政府の力で一定させて下さるといいのですね。
食道楽:冬の巻
(新字新仮名)
/
村井弦斎
(著)
それでも諦めずやつてゐると椀の底の方から、長さ
曲尺
(
かねじゃく
)
にして五分、太さは耳かきの棒ほどの肉片が二筋でゝきた。
たぬき汁
(新字旧仮名)
/
佐藤垢石
(著)
「しかし、
曲尺
(
かねじゃく
)
とすみ
壺
(
つぼ
)
の仕事であるから——それを、あなた方がなさるとすれば、どういうことになるか?」
石狩川
(新字新仮名)
/
本庄陸男
(著)
その中の最大の主幹は株元から
曲尺
(
かねじゃく
)
二尺一寸五分ばかりの辺に最下の一枝があり、根元から五寸ばかりのところは周り八寸あって、そして幹の全長は一丈四尺五寸あった。
植物一日一題
(新字新仮名)
/
牧野富太郎
(著)
▼ もっと見る
そういう規則できめたことは、ちょうど円いものを
曲尺
(
かねじゃく
)
で計ろうということになってくる。結局死んだ生活である。われわれの生活には善い生活と悪い生活のほかに生きた生活と死んだ生活とある。
生活と一枚の宗教
(新字新仮名)
/
倉田百三
(著)
跫音
(
あしおと
)
もなしに、
曲尺
(
かねじゃく
)
の角を、この工場から
住居
(
すまい
)
へ続くらしい、細長い、暗い土間から、
白髪
(
しらが
)
がすくすくと生えた、八十を越えよう、目口も
褐漆
(
かっしつ
)
に干からびた、脊の低い、小さな
媼
(
ばあ
)
さんが
古狢
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
曲
常用漢字
小3
部首:⽈
6画
尺
常用漢字
小6
部首:⼫
4画
“曲尺”で始まる語句
曲尺形