暗藍色あんらんしょく)” の例文
じっと見つめ返すと、その眼は、琥珀色こはくいろになったり暗藍色あんらんしょくになったりいろいろに変って光る気がするのである。武蔵は、遂に眼が痛くなって、先にひとみをそらしてしまった。
宮本武蔵:03 水の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
たとえば婦人の服色でも、眼を刺すような色柄は見られぬし、髪ひとつひもにしても、つかい捨てにしていないのがわかる。男の服装はなおさらで、茶、暗藍色あんらんしょく、せいぜいが小紋こもんあられぐらい。
新書太閤記:05 第五分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)