明珠めいしゅ)” の例文
「いよいよ海女は水底深く潜って龍王のあぎとを探ります。明珠めいしゅは、お松、お村、どちらの手に入りましょうや、しばらくは一とはやし——」
がまひたいには夜光やこう明珠めいしゅがあると云うが、吾輩の尻尾には神祇釈教しんぎしゃっきょう恋無常こいむじょうは無論の事、満天下の人間を馬鹿にする一家相伝いっかそうでんの妙薬が詰め込んである。
吾輩は猫である (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
そこで女は寝台の上にあがり、きちんと着ていた衣服をゆるめて、うでにはめている腕釧うでわをあらわした。それは条金じょうきんで紫金の色をした火斉珠かせいしゅをとおして、それに二つの明珠めいしゅをはめこんだものであった。
五通 (新字新仮名) / 蒲 松齢(著)
いよいよこれから龍王のたま取り、藤原の淡海公たんかいこうちぎった海女は一人だがこちらの海女は二人、いずれ劣らぬ美しいのが、水底深く潜って、龍王の明珠めいしゅを取って来る。
ガラッ八が案内したのは、讃州さんしゅう志度しど海女あまの見世物、龍王の明珠めいしゅを取った、王朝時代の伝説にかたどり、水中に芸をさせるのが当って、その頃江戸の評判になった興行物の一つでした。