“日華(にっか)” の例文
それから五年ばかり経(た)って、日華(にっか)事変の最中、京都の出版社が、京大の梅原末治(うめはらすえじ)教授のところへ、考古学の本を一冊書いてもらいたいと頼みに行ったことがある。
日清(にっしん) 日露(にちろ) 日華(にっか) と順(じゅん)をおって古びた石碑(せきひ)につづいて、新らしいのはほとんど白木(しらき)のままの朽(く)ちたり、倒(たお)れているのもあった。そのなかで仁太や竹一や正のはまだ新らしくならんでいた。
二十四の瞳 (新字新仮名) / 壺井栄(著)
姉の富佐子(ふさこ)は、結婚(けっこん)していたけれど、良人が日華(にっか)事変の当時出征(しゅっせい)して戦死してからと云うもの、勝気で男まさりなところから、子供のないままに、野菜荷をかついで東京の町々へ売りに行って
河沙魚 (新字新仮名) / 林芙美子(著)
即ち日華(にっか)事変が最高潮に達していた頃の話である。英領南アフリカ喜望峰の近くに、東倫敦(イースト・ロンドン)という小さい漁港がある。その西方数哩(マイル)の海底から、トロール網にかかって、不思議な魚が揚(あが)って来た。