日一日ひいちにち)” の例文
そして、こういう天正十三年というただならぬ世代の日一日ひいちにちを、その後の徳川家康は、果たして、どんな構想と心境をもって過していたろうか。
新書太閤記:11 第十一分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
それから日一日ひいちにちおなじことをして働いて、黄昏たそがれかかると日がうすづき、柳の葉が力なくれて水がくろうなるとしお退く、船が沈んで、板が斜めになるのを渡って家に帰るので。
三尺角 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
非役ひやくはいもとより智力もなく、かつ生計の内職にえきせられて、衣食以上のことに心を関するを得ずして日一日ひいちにちを送りしことなるが、二、三十年以来、下士の内職なるものようや繁盛はんじょうを致し
旧藩情 (新字新仮名) / 福沢諭吉(著)
日一日ひいちにち
一握の砂 (新字旧仮名) / 石川啄木(著)