旋盤せんばん)” の例文
そして、なかのひとにはいりこんで、火をかんかんおこし、小刀こがたなのついた細工台さいくだいをそばにおいて、じぶんは旋盤せんばんの上にこしをおろしました。
破壊銃は博士の腕をはなれて横にすっ飛び、旋盤せんばんの方をとび越して、その向うに立っていた配電盤はいでんばんにがちゃんとぶつかった。もちろん破壊銃はこわれた。
金属人間 (新字新仮名) / 海野十三(著)
この会社では、鉄やそのほかの金属を、切ったり、けずったりする旋盤せんばんという機械をつくっている。飛行機の発動機なども、この機械がなくてはつくれないのだ。
智恵の一太郎 (新字新仮名) / 江戸川乱歩(著)
旋盤せんばんの中心が何かの拍子に狂ったのだ。だからこっちとこっちとが、よけいに深くけずられている。これじゃねじ山は合っていても細いから、んでもやがてぬけてしまうよ。
もくねじ (新字新仮名) / 海野十三(著)
鉄の指は旋盤せんばんの側にあった配電盤の一つのスイッチによって操作される仕掛けであった。
偉大なる夢 (新字新仮名) / 江戸川乱歩(著)
「それでは、火と、旋盤せんばんと、それから小刀こがたなのついた細工台さいくだいをおねがいいたします。」
ぼくを生んだ人間がうらめしい。もっと気をつけて旋盤せんばんを使ってくれればよかったんだ。
もくねじ (新字新仮名) / 海野十三(著)
そうして、若者はされこうべをとって、旋盤せんばんにかけ、まるくけずりました。
鉄工場には、官設といわず、民間会社と云わず、三千度の溶鉱炉が真赤に燃え、ニューマティック・ハンマーが灼鉄しゃくてつを叩き続け、旋盤せんばん叫喚きょうかんに似た音をたてて同じ形の軍器部分品をけずりあげて行った。
空襲葬送曲 (新字新仮名) / 海野十三(著)