“新湯”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
あらゆ60.0%
さらゆ20.0%
しんゆ20.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
翌朝強力ごうりきを雇って宿を出発したのが七時。これからいよいよ高原越え、元気はますます加わる。塩原古町ふるまちから一里ほど人里放れた山の中を行くと新湯あらゆに出る。ここらでチョイトひと休み。
そして透きとほつた新湯さらゆのなかでかはづのやうな恰好をして暖まつてゐたが、急に顔色を曇らせて夫人の名を呼んだ。
ここは新湯しんゆ古湯ふるゆ等の他の温泉場と数町を隔てた谷間の別天地をなしていて、新湯の現代式なのと相違し、全く田舎の湯の宿の気分のみなぎっているところである。
雲仙岳 (新字新仮名) / 菊池幽芳(著)