“数取”の読み方と例文
読み方割合
かずと100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
そうしてこの浜の小石というのは、本来はただの数取かずとりではなかったのである。すなわち海のうしおをもって、まず身と心をきよくしてから、祈りを神に申すという意味があった。
母の手毬歌 (新字新仮名) / 柳田国男(著)
漁夫たちは吉例のように会社の数取かずとり人に対して何かと故障を言いたててわめく。一日ひっそりかんとしていた浜も、このしばらくの間だけは、さすがににぎやかな気分になる。
生まれいずる悩み (新字新仮名) / 有島武郎(著)
大きなお社の鳥居の脇にはお百度石という石が立っていて、手に数取かずとりの紙縒かみよりや竹のくしをもって、脇目わきめも振らずにそこと社殿とのあいだを、き返りする人を毎度見かける。
母の手毬歌 (新字新仮名) / 柳田国男(著)