摸写もしゃ)” の例文
旧字:摸寫
古代仏画を摸写もしゃしたことのある、大和絵やまとえ出の人の絵には、どうしても出て来ずには居ぬ、極度な感覚風なものがあるのである。
山越しの阿弥陀像の画因 (新字新仮名) / 折口信夫(著)
それから、N氏は金沢にいる間に、色々の家にのこっている古い時代からの九谷の精密な摸写もしゃをつくって見たいといっていた。
九谷焼 (新字新仮名) / 中谷宇吉郎(著)
それでやはり摸写もしゃをすることにした。もっとも今更蘭竹らんちくから始めて、十年猛勉強をして、やっと田舎廻いなかまわりの安画家の高弟程度の絵が描けるようになったのでも余り面白くない。
南画を描く話 (新字新仮名) / 中谷宇吉郎(著)