揮下ふりおろ)” の例文
答は無くて揮下ふりおろしたる弓の折は貫一が高頬たかほほ発矢はつしと打つ。めくるめきつつもにげ行くを、猛然と追迫おひせまれる檳榔子は、くだんの杖もて片手突に肩のあたりえいと突いたり。
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)