づかま)” の例文
東屋氏は上機嫌で船縁に屈み込むと、子供のように水と舷側の接触線を覗き込んでいたが、不意に立上って私をふんづかまえた。
死の快走船 (新字新仮名) / 大阪圭吉(著)
「又来てやがる! 行かねえか、かた! 愚図々々してるとふんづかまえて、つき出してやるぞ!」
掠奪せられたる男 (新字新仮名) / 豊島与志雄(著)
「あの時から調べ掛つて、山の宿の喜三郎が、馬鹿の宇八を使つてやつた細工さいくと知り、二三日前から後をつけて、今日も此邊をウロウロして居るのを、フンづかまへただけのことさ」