つらま)” の例文
身分の好い人だと、成丈外聞のない樣にしますからな。何時ぞやも、農家の娘でね、十五六のが草苅りに往つてたのを、奴がつらまへましてな。
熊の足跡 (旧字旧仮名) / 徳冨蘆花(著)
身分の好い人だと、成丈外聞のない様にしますからな。何時いつぞやも、農家の娘でね、十五六のが草苅くさかりに往ってたのを、やつつらまえましてな。
みみずのたはこと (新字新仮名) / 徳冨健次郎徳冨蘆花(著)
すると真事が彼のたもとつらまえた。
明暗 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
春雨はるさめにィ……」と小声で歌うて来ることもある。ある時来たのをつらまえて、ざるで砂利を運ぶ手伝をさせ、五銭やったら、其れから来る毎に「仕事はありませんか」と云う。
みみずのたはこと (新字新仮名) / 徳冨健次郎徳冨蘆花(著)