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挈
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さ
ふりがな文庫
“
挈
(
さ
)” の例文
むづかしきたづねものかな。
挈
(
さ
)
げ持ちて旅するものは知らず。こゝ等には舟も
筏
(
いかだ
)
もなし。乙。客人は路にや迷ひ給ひし。こゝは物騷なる土地なり。
即興詩人
(旧字旧仮名)
/
ハンス・クリスチャン・アンデルセン
(著)
足の
踏所
(
ふみど
)
も
覚束無
(
おぼつかな
)
げに酔ひて、帽は落ちなんばかりに
打傾
(
うちかたむ
)
き、ハンカチイフに
裹
(
つつ
)
みたる折を左に
挈
(
さ
)
げて、
山車
(
だし
)
人形のやうに
揺々
(
ゆらゆら
)
と立てるは貫一なり。
金色夜叉
(新字旧仮名)
/
尾崎紅葉
(著)
お庄はその少し手前で俥から降りて、途中で買った手土産を
挈
(
さ
)
げながら入って行った。
足迹
(新字新仮名)
/
徳田秋声
(著)
四季袋
(
しきぶくろ
)
を
紐短
(
ひもみじ
)
かに
挈
(
さ
)
げたるが、
弗
(
ふ
)
と
此方
(
こなた
)
を見向ける素顔の色
蒼
(
あを
)
く、口の
紅
(
べに
)
も
点
(
さ
)
さで、やや
裏寂
(
うらさびし
)
くも花の咲過ぎたらんやうの
蕭衰
(
やつれ
)
を帯びたれど、美目の
盻
(
へん
)
たる
色香
(
いろか
)
尚濃
(
なほこまやか
)
にして
金色夜叉
(新字旧仮名)
/
尾崎紅葉
(著)
挈
漢検1級
部首:⼿
10画
“挈”を含む語句
相挈
提挈
挈取