“抜差”のいろいろな読み方と例文
旧字:拔差
読み方割合
ぬきさし80.0%
ぬきさ20.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
だから、ルキーンは電報がきても実際は行かずに食堂の中に止っていたのだよ。ところが、そうして抜差ぬきさしのならない窮地に陥ったラザレフは、たちまち一策を案じたのだ。
聖アレキセイ寺院の惨劇 (新字新仮名) / 小栗虫太郎(著)
あたかも稲麻とうま竹葦ちくいと包囲された中に籠城ろうじょうする如くに抜差ぬきさしならない煩悶はんもん苦吟にさいなまれていた。
二葉亭四迷の一生 (新字新仮名) / 内田魯庵(著)
もとより江戸と駿府とに分けて進上するという初めからのしくみではなかったので、急に抜差ぬきさしをしてととのえたものであろう。
佐橋甚五郎 (新字新仮名) / 森鴎外(著)