成島なるしま)” の例文
格からすると成島なるしまや平清水等よりもっと地方色が強い。沢山は作られず近在に散るから、この窯の存在を知る人は土地の人以外には余りない。
現在の日本民窯 (新字新仮名) / 柳宗悦(著)
大分おそうなったが如何どうだろうと云うと、主人が気をかして屋根舟を用意し、七、八人の客を乗せて、六軒堀の川岸かしから市中の川、すなわ堀割ほりわりを通り、行く/\成島なるしま柳橋やなぎばしからあが
福翁自伝:02 福翁自伝 (新字新仮名) / 福沢諭吉(著)
米沢から遠くない所に成島なるしまと呼ぶ窯場があります。鉄釉てつぐすりの飴色や海鼠なまこ色で鉢だとか片口だとかかめだとかを焼きます。仕事はまだそこなわれてはおりません。
手仕事の日本 (新字新仮名) / 柳宗悦(著)
和賀わが郡の成島なるしまには古くから紙漉の業が伝わります。近くの土沢つちさわでも優れた染紙の仕事が興りました。江刺えさし郡の田茂山たもやまは金物の土地として記憶されるところ。
手仕事の日本 (新字新仮名) / 柳宗悦(著)