“懸稲”の読み方と例文
読み方割合
かけいね100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
西洋人の曲馬師らしいのが居てそれが先ずセロを弾く、それから妙な懸稲かけいねのようにかけ渡した麻糸を操るとそれがライオンのように見えて来る。
夢判断 (新字新仮名) / 寺田寅彦(著)
今まで赤々していた夕陽ゆうひがかげって、野面のづらからは寒い風が吹き、方々の木立や、木立の蔭の人家、黄色い懸稲かけいねくろい畑などが、一様に夕濛靄ゆうもやつつまれて、一日苦使こきつかわれて疲れたからだものうげに
あらくれ (新字新仮名) / 徳田秋声(著)