情誼よしみ)” の例文
故人への情誼よしみで御親切にし始めたのであれば、君はどこまでもきれいな心でお交際つきあいをしなければならないよ。
源氏物語:37 横笛 (新字新仮名) / 紫式部(著)
ただ学生当時からの情誼よしみで葛飾の画室を半分貸して貰いながら居候同様に同居しているわけであった。
遺書に就て (新字新仮名) / 渡辺温(著)
「兄が弟を庇ふのは無理もないが、諸人の迷惑、公儀の御手數を考へて、此邊で白状したらどうだ。匿まつた罪は、兄弟の情誼よしみを考へて、此場限り忘れてやるが——」
「兄が弟をかばうのは無理もないが、諸人の迷惑、公儀の御手数を考えて、この辺で白状したらどうだ。かくまった罪は、兄弟の情誼よしみを考えて、この場限り忘れてやるが——」